クロハツ

クロハツ(学名:Russula nigricans) |毒キノコ

クロハツ(学名:Russula nigricans)は、梅雨時から秋にかけてアカマツ、クロマツなどのマツ林やブナなどの広葉樹林の地上に発生する毒キノコです。似たきのこにクロハツやニセクロハツ(猛毒)がある。 クロハツやクロハツモドキは傷つけるとまず赤変し、さらに黒変するが、ニセクロハツは傷つけても赤変するだけである。外見上はほとんど区別がつけがたい時もあるので変色性に注目したい。クロハツの傘は初め中央部がへこんだまんじゅう形で後には開いてじょうご形にそり返る。色は初め汚灰褐色や汚白色だが後にはほとんど黒変となる。 ひだは初め白色で後に黒褐色になります。柄は表面の色は傘とほぼ同色で太くてかたい。きのこに傷をつけるとまず赤変しさらに時間がたつと黒色に変わります。

クロハツの概要

クロハツの大きさは、カサが直径5cmから12cmです。幼いものは、球を半分にした形状のカサで成長とともに開き中央がへこむのが特徴です。カサの色は、黒褐色です。肉は、味や臭いはほとんどしない。

クロハツの写真

幼いクロハツ 傘が開いたクロハツ
クロハツは毒キノコ クロハツの断面図

クロハツの季節

クロハツは、夏から秋にかけてブナ科・カバノキ科・ヤナギ科・マツ科などの樹下に発生し北半球の広い地域に分布している毒キノコです。しばしば、ヤグラタケの発生がみられるが、両者の生態学的関係についてはまだ不明な点が多い。

クロハツの毒と症状

クロハツの有毒成分は、ルスフェリン,ルスフェノール,カナバニンの他,シクロプロペンカルボン酸が骨格筋の組織を溶解し、その溶解物が臓器に障害を与えることが判明した。その為、クロハツを摂取してから食後10~20分程度で嘔吐,下痢などの胃腸,消化器系の症状を示します。その後,縮瞳,言語障害血尿などの症状が現れ,時に心臓衰弱により死亡します。かつては食用菌として親しまれていたクロハツですが、加熱しても消えない毒性分があることが判明してから、それを承知で食べる人はほとんどいなくなった。

備考

猛毒種のニセクロハツに酷似するため、同定には細心の注意を払う必要があります。クロハツは、子実体を傷つけると傷口がまず赤く変色し、その後で徐々に黒変するのに対し、ニセクロハツでは赤く変色したままで留まり、黒色にはならない点で区別されるが、この変色性の強さや速さは、子実体の生長段階の違いや発生環境の条件などによって影響されるため、変色性のみによって両者をはっきり区別することは、しばしば難しいです。

食中毒防止のポイント

クロハツみたいな毒キノコによる食中毒を予防する為には、食べる事ができるキノコを確実に判断できない場合には、採らない! 食べない! 売らない! 人にあげない4つが重要です。毎年、知識が無い方が採取した方が食中毒となっております。専門的な知識が無い素人の方による採取は絶対にやめましょう。詳しくは「毒キノコの種類と有害成分による影響」で説明しています。

  • わからないキノコは採取しない。
  • 他の種類が混入しないように注意して採取する。
  • 昔から言われている「言い伝え」は間違っているので信じない。
  • 図鑑などで素人判断はしない。
  • 食用でも生の状態で食べたり大量に食べると食中毒になるものがあるので注意。

食べてから症状があらわれる時間(潜伏期間)は短く、キノコ狩りで採取したものをを食べて体調が悪い場合には、直ちに医療機関を受診して下さい。もし、食べた料理等が残っている場合は、医療機関に一緒に持参して治療の参考にしてもらって下さい。下痢や嘔吐の症状は、一般的な食中毒でも同様な症状があります。細菌やウイルスによる食中毒が気になる方は「食中毒(Food Poisoning)」を参照してください。

特に注意したい毒キノコのまとめ

日本国内で発生する種類を一覧形式にまとめました。それ以外の種類についても右の一覧から選んでみてください。毒キノコの名称をクリックすると生息場所、特徴、毒の種類、もし誤って食べたときに現れる症状などをまとめてあります。