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e840.net - 毒キノコの種類と症状

毒キノコとは、下痢、嘔吐、精神障害など私たちにとって有害な物質が含まれたキノコの総称です。古くから食べられてきたものでも最近の調査で有毒成分が含まれていることがわかり毒キノコに登録され種類も増えています。毒キノコの主な症状は、下痢、嘔吐、幻覚などの神経症状が起こす有毒成分が含まれているため食品衛生法における分類では自然毒食中毒として扱われます。特に有毒成分が強いカエンタケは、触れるだけで皮膚炎を起こし、誤って食べると死亡することもあります。カエンタケみたいな有毒成分が非常に強い毒キノコは、種類は少ないですが国内の山林や公園で普通に見る事ができます。

毒キノコによる食中毒は、毎年8月下旬から11月上旬頃までが発生のピークで、年によって若干異なるが年間50件程度発生します。秋の行楽シーズンに知識の無い方が誤って毒キノコを採取し自宅で食べたことが原因として最も多いです。厚生労働省が発表する食中毒統計は、毒キノコによる食中毒症状を医療機関で診察した場合のみの報告のみであり、毒キノコによる食中毒症状があっても家庭で処置(自力で回復)した分は統計に含まれておりません。その為、毒キノコによる食中毒の発生件数は、厚生労働省の発表より多いと推測します。毒キノコによる食中毒症状を起こさない為には、自信をもって種類を判断できない場合は、食べない、人にあげないことです。食べられるキノコに似た毒キノコも少なくなく、専門的な知識が無ければ見分けることも難しいです。ネットの情報や古くから言われている言い伝えなどを信じるだけで見極めるのは難しいので、自信がないものは見つけても食べない様にしましょう。特に古くから言われている毒キノコの見分け方にもある、塩漬けやナスと一緒に煮ると毒素が抜けるや色が地味なものが食べられるなどの迷信は全てウソですので注意しましょう。この様なウソの情報を信じて、毒キノコによる食中毒を引き起こす方は、毎年少なくありません。せっかくの秋の行楽たのしい思い出にするためにも知識がない方は採らないようにしましょう。その土地のキノコが食べたいならJAなどが行っている直売所で販売しているものを購入するのがおすすめですしましょう。

毒キノコに含まれる有毒物質の種類は3つ

毒キノコに有毒物質が含まれる理由は、特定の種が動物や昆虫に食べられ絶滅しないための防衛手段だと考えられます。動物に植物の種実を食べられるのは、遠い場所にフンと一緒に種が排出され植物が繁栄する仕組みの1つです。でも、特定の植物のみが食べられることは、種が途絶える恐れもあり、特定の動物が食べると有毒であったりします。有毒成分をもった山菜や動物など身近にも多くあります。詳しくは、「自然毒食中毒」を参照してください。毒キノコに含まれる有毒成分は、下痢や嘔吐など消化器障害型、幻覚を見たり神経が硬直する神経障害型、原形質毒性型の3種類に分類することができます。原形質毒性型の毒キノコは、特に注意する必要があり、有毒成分が肝臓や腎臓など様々な臓器の細胞を破壊し機能を低下させ死亡するケースがあります。特に多いキノコは、ツキヨタケクサウラベニタケカキシメジ)で「毒キノコ御三家」と呼ばれています。食べられる種類に非常に似ていることもありますので注意をしましょう。

毒キノコの種類と症状 比較的短時間で症状があらわれるのが特徴

毒キノコに含まれる有毒成分 潜伏
期間
毒キノコによる主な症状 代表的な毒キノコ名称
消化器障害型 20分
から
2時間
吐き気、おう吐、下痢、全身の倦怠感 ツキヨタケクサウラベニタケカキシメジオオシロカラカサタケニガクリタケ (特にツキヨタケ、クサウラベニタケの2種類で全キノコ中毒の半分を占める)
神経障害型(知覚及び神経系症状) 副交感神経刺激型(ムスカリン様) 10分
から
30分
激しい発汗、腺分泌の亢進、瞳孔縮小、除脈から血圧低下、重症では精神錯乱など発現し、呼吸困難を起こして意識喪失 クサウラベニタケ
副交感神経麻痺型(アトロピン様) 30分
から
1時間
異常な興奮、流涎、散瞳、うわ言、錯乱状態、症状が進むと痙攣、筋硬直、意識不明 テングタケ
中枢神経麻痺型(幻覚剤様) 30分
から
1時間
幻視、幻聴、知覚麻痺、めまい、言語障害、酩酊状態、重症では精神錯乱、筋弛緩が起こり意識不明 ヒカゲシビレタケオオワライタケ
末梢血管運動神経刺激型(肢端紅痛症) 数時間
以上
不快感、吐き気、しびれ感、全身倦怠感、数日後に手足末端が赤く腫れ、浮腫を起こし激痛 ドクササコ
ジスルフィラム型(アンタビュース様) (キノコを食べる前後にアルコールを摂取した場合にのみ発症) 20分
から
2時間
顔、首、胸が紅潮、激しい頭痛、めまい、おう吐、呼吸困難、不快感 ヒトヨタケスギヒラタケ
原形質毒性型 (致死率が高い) コレラ様症状、肝臓、腎臓障害型 6時間
から
10時間
以上
突然の腹痛、激しいおう吐、下痢(コレラ様の水溶性下痢が反復継続)、脱水症状、糖代謝異常または肝細胞の壊死、中毒末期には黄疸、中毒性腎炎から肝不全、腎不全、肝性脳症を併発して死に至る ドクツルタケシロタマゴテングタケタマシロオニタケテングタケ
溶血障害、心機能不全型 10分
から
30分
おう吐、下痢、瞳孔縮小、背筋硬直、言語障害、血尿から心機能障害、意識不明
毛細血管など循環器障害型 30分
から
2時間
悪寒、腹痛、頭痛、激しいおう吐、下痢、喉の渇き、顔などの粘膜性びらん、脱毛、重症では腎不全、循環器不全、脳障害などの全身症状が現れ死に至る カエンタケ

毒キノコによる食中毒防止のポイントは素人判断をしないこと

毒キノコによる食中毒を防止するためには、自信をもって種類が特定できない場合は、採らない!、食べない!、売らない!、人にあげない!の4つが基本です。専門的な知識や経験が無い方がネットや迷信を信じて採取することは非常に危険なので絶対にやめましょう。毒キノコの種類によっては、1本で大人数名を殺す有毒成分が含まれているものもあります。特に毒キノコ御三家と呼ばれているツキヨタケクサウラベニタケカキシメジは、食べられる種類に似ていることから食中毒になるケースが非常に多いです。特に上記の3つの種類を採取する場合には、特に注意をしたほうがいいでしょう。その土地(場所)のものが食べたいならば、JAなどの直売所で購入することをおすすめします。

毒キノコ食中毒5つの予防

  • 自信をもって判断できる場合以外は採取しない。
  • 採取する際は、有毒成分を含む種類を誤って混入しないように注意する。
  • 古くからいわれている見極め方「言い伝え」は、信じない。
  • 本やネットだけの情報で判断を勝手にしない。
  • 食用できるものでも生で食べたり一度に大量に食べると食中毒になるので注意。

毒キノコを食べてから症状があらわれる時間は、細菌や食中毒に比べ短く数時間(3時間から12時間)です。摂取した量や体調、体質によっても異なりますので注意してください下痢、嘔吐、神経症状などがある場合は、早めに病院へ行くようにしましょう。病院に行く際には、毒キノコが疑われるものがあれば一緒に持参してください。原因物質の特定と治療方針を立てる際に参考になります。消化器障害型は、自宅で安静にして自然に回復することも多いですが、神経障害型や原形質毒性型は、重症化する可能性もありますので早めに病院へ行くようにしましょう。

毒キノコの見分け方の多くはウソ

毒キノコを見極めるためには、知識を深めることが必要です。しかし、毒キノコの種類によっては、食べられるキノコに似た種類が近くに生えている場合もありますので注意する必要があります。地域によって食べられるものかを見極める方法が言い伝えられていることがあります。しかし、この言い伝えは、正しくない情報もあり、言い伝えを信じて食中毒になるケースもあります。代表的な言い伝えと間違えをまとめました。正しい知識を身につけることが非常に重要です。

  • 柄が縦にさけるものは食べられる(ウソ)・・・ドクツルタケなどの毒キノコは縦にさけます。
  • 地味な色をしたものは毒キノコではない(ウソ)・・・クサウラベニタケツキヨタケカキシメジなどは地味な色でいかにもおいしそうに見えます。タマゴタケのように色が鮮やかでも食べられるものもあり、色での判断はできません。
  • 虫が食べているものは毒キノコではない(ウソ)・・・一部の虫や動物は、私たち人間が有毒成分を分解することが出来るものがあります。虫食いがあっても食べられないものはあります。
  • ナスと一緒に料理すれば食べられる(ウソ)・・・ナスと一緒に煮炊きをしても有毒成分が分解されることはありません。この迷信を信じ、誤って食べて食中毒になるケースが多いです。
  • 塩漬けや干して乾燥すれば毒キノコでも食べられる(ウソ)・・・塩漬けや乾燥しても有毒成分が分解=無毒化する事はありません。
  • カサの裏がスポンジ状(イグチ類)のキノコは食べられる(ウソ)・・・イグチ類のキノコには有毒成分を含むものは無いと信じられていた時代もありましたが、現在では、ドクヤマドリなどが発見されています。

猛毒な毒キノコには注意を

日本国内で発生する毒キノコを一覧形式にまとめました。それ以外の種類についても右の一覧から選んでみてください。毒キノコの名称をクリックすると生息場所、特徴、毒の種類、もし誤って食べたときに現れる症状などをまとめてあります。