ツキヨタケ

ツキヨタケ(学名:Omphalotus guepiniformis )|毒キノコ

ツキヨタケ(学名:Omphalotus guepiniformis )は、秋にブナの枯れ木上に重なるように群生する毒キノコです。秋にブナの枯れ木上に重なるように群生し、一見すると野生のシイタケに色も形もそっくりであるが、誤食するとおう吐と下痢で腰もたたなくなるという。誤って食べると症状が出るのが早い人では食事中に現れると言われている。中毒例の非常に多い毒きのこのひとつである。採ってからあまり時間がたたないうちであれば暗闇の中ではひだが青白く光るのである。シイタケやムキタケ、ヒラタケなどにはこのような性質はないので、もし不安だったら、きのこを持って暗い所へ入ればわかる。 傘は半円形から腎臓型。色は暗紫褐色から黄褐色。ひだは白色で巾が広く、柄に垂生する。柄は傘の片側にかたよって着き、柄の肉には黒紫色のシミがあるのも特徴。

ツキヨタケの概要

ツキヨタケは、かさは半円形ないし腎臓形をなし、長径5-30cm程度になり、表面は湿時にはいくぶん粘性を示し、幼時は橙褐色〜黄褐色でときに微細な鱗片を散在するが、老成するに従って紫褐色または黄褐色となり、にぶい光沢をあらわす。表皮は肉から剥離しにくく、水酸化カリウム・水酸化ナトリウム・アンモニア水・炭酸水素ナトリウムなどの塩基性化合物によってすみやかに鮮青緑色に変色する(この呈色は、茹でたものや冷凍したもの、あるいは乾燥したものでも反応する。ひだは垂生し、比較的幅広く、白色〜クリーム色を呈する。柄は通常はかさの一端に着き(まれにほぼ中心生)、太く短くて淡い黄褐色を呈し、ひだとの境界には低いリング状をなした隆起(不完全な内被膜)がある。かさは、柄の近くは厚いが周辺部は薄く、肉は軟質でほぼ白色。柄の基部付近においては多くは紫黒色のしみ(まれに、ほとんどこれを欠くこともある) を生じ、特徴的な味はない。

ツキヨタケの写真

ツキヨタケ 群生している様子 ツキヨタケ アップ
ツキヨタケ下から見た写真 ツキヨタケ 夜間は蛍光する

ツキヨタケの季節

ツキヨタケは、日本のブナ林にはごく普通に産する。北海道南部以南に広く分布し、鹿児島県(大隅半島)の高隈山が南限でみる事ができます。日本国外では、ロシア極東地方および中国東北部のほか、朝鮮半島にも分布する。

ツキヨタケの毒と症状

ツキヨタケに含まれる有毒成分には、イルジンS、イルジンM、ネオイルジンなどがある。ツキヨタケを食べると食後30分~1時間程で嘔吐,下痢,腹痛などの消化器系の食中毒症状が現れる。幻覚痙攣を伴う場合もあるが,翌日から10日程度で回復する。ひどい場合は、痙攣、脱水、アシドーシスショックなどを起こすこともある。ツキヨタケ食中毒の治療は、医療機関による処置が必要で、消化器系の症状に対しては、催吐・胃洗浄、あるいは吸着剤(活性炭など)の投与が行われる。また、嘔吐や下痢による脱水症状(ノロウイルスの事例を参照)の改善を目的とした補液も重要視される。重症例では血液吸着 DHP(Direct Hemoperfusion:直接血液灌流法)により、血中の毒素の吸着除去が行われることもある。

ツキヨタケの備考

ツキヨタケは、全体に地味な色調を持ち、少しも毒々しくみえないこと・縦によく裂けること・不快なにおいや味がないこと・しばしば一か所で大量に採取されることなどから、日本におけるきのこ中毒(原因となったきのこが確定されたケース)には、ツキヨタケによるものがもっとも多い。比較的幼い子実体はシイタケに、成熟したものはムキタケやヒラタケに類似している。特に、シイタケやムキタケとは一本の枯れ木上に混じり合って発生することがあり、誤食の危険が大きい。

毒キノコ食中毒防止のポイント

毒キノコによる食中毒を予防する為には、食べる事ができるキノコを確実に判断できない場合には、採らない! 食べない! 売らない! 人にあげない4つが重要です。毎年、知識が無い方が採取した毒キノコで多くの方で食中毒となっております。専門的な知識が無い素人の方によるキノコ狩りは絶対にやめましょう。詳しくは「毒キノコの種類と有害成分による影響」で説明しています。

  • わからないキノコは採取しない。
  • 有毒キノコが混入しないように注意して採取する。
  • 毒キノコの見極め方の「言い伝え」を信じない。
  • 図鑑などだけで素人判断はしない。
  • 食用のキノコでも生の状態で食べたり大量に食べると食中毒になるものがあるので注意。

食べてから症状があらわれる時間(潜伏期間)は短く、キノコ狩りをしたキノコを食べて体調が悪い場合には、直ちに医療機関を受診して下さい。もし、食べたキノコが残っている場合は、医療機関に一緒に持参して治療の参考にしてもらって下さい。下痢や嘔吐の症状は、一般的な食中毒でも同様な症状があります。細菌やウイルスによる食中毒が気になる方は「食中毒(Food Poisoning)」を参照してください。

特に注意したい毒キノコのまとめ

日本国内で発生する毒キノコを一覧形式にまとめました。それ以外の種類についても右の一覧から選んでみてください。毒キノコの名称をクリックすると生息場所、特徴、毒の種類、もし誤って食べたときに現れる症状などをまとめてあります。